古材, 建具 欅材は反りや暴れやすいのか

欅材（けやきざい）は美しい木目と優れた耐久性で知られていますが、反りや暴れ（＝乾燥や環境変化によって形状が変わること）が起こりやすいかどうかについては、いくつかのポイントがあります。

■ 反りやすさ・暴れやすさの傾向

乾燥が不十分な場合、欅材は反りやすくなります。特に厚みのある材や広い板は注意が必要です。心材（赤みがかった部分）と辺材（白っぽい部分）で収縮率が異なるため、乾燥による歪みが出やすい傾向があります。

また、欅は硬く粘りがあり、繊維が荒い傾向があるため、木目の方向によってはねじれやすく、板厚や形状を考慮する必要があります。ただし、十分に乾燥された材や柾目取りされたものは安定性が高く、家具や建具に広く使われています。

■ 扱いやすくするコツ

・十分な乾燥
製材後、十分な期間乾燥させ、含水率を安定させることが重要です。人工乾燥ではなく、自然乾燥でじっくりと乾燥させることが重要で、特に一枚板など大きな材を使用する場合は、乾燥状態をよく確認し、割れや反りのリスクを考慮する必要があります。

・専門業者への依頼
欅材の加工は難易度が高いため、専門的な知識と技術を持つ業者に依頼し、その反りや暴れやすい性質を理解した上で、使用する場所や目的に合わせて適切な材を選ぶ必要があります。

欅材は、その美しさや耐久性から人気がありますが、取り扱いには注意が必要です。事前の知識と適切な対処をすることで、欅材の良さを活かすことができます。古来より日本において、迫力ある風合いと堅牢な欅材は人々を魅了してやまない。