古材, 建具 欅は反りや伸び縮みが非常に起きやすい？

製材の過程だけでなく、加工後も動きやすく、反りや伸縮が起こりやすいのが欅材の特徴です。欅は非常に硬く、密度が高い反面、乾燥過程や湿度変化の影響を受けやすく、収縮や膨張が起こることがあります。特に含水率には非常に気を使い、適切に乾燥されていない欅材は変形しやすいです。

家具などに使う場合は、木目の方向を揃えたり、反り止めの部材を加えたりして工夫します。丁寧に乾燥を行わないと大きな反りが生まれ、扱いにはちょっとした工夫が必要なクセのある材とも言えるかもしれません。

こうした性質から、加工が難しく、特に細かな加工や複雑な形状にする場合は、高い技術が求められます。反り止め効果として、表面にオイルやワックスを塗布することで、湿気の影響をある程度防ぐことができますが、それでも欅材を取り扱うには、こうしたトラブルを未然に防ぐため、業者との打ち合わせを綿密に行い、十分な知識を持っている業者かどうかよく吟味することが必要です。

欅はその美しい木目と強度から日本の伝統建築や家具でもよく使われますが、「特徴的」で「加工の難しい」材であるということを踏まえ、納得のいく材と出会えた時の喜びはひとしお、古来より人々を魅了してやまない欅材、その特性を理解した上で、適切な加工や乾燥、メンテナンスを行うことが大切です。